オモイツキ

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S邸新築工事、設計施工物件。今回の写真は外部階段の下地コンクリートを掲載しています。前回のS邸の記事で書いた、敷地内の段差を行き来するための階段です。
幅30cm程の小さな階段から16φの太いアンカーボルトが4本ずつ飛び出しています。このコンクリートの下地に木材を片持ち梁のように持ち出して階段をつくる案です。その木材には枕木を利用する事にしました。今回の写真は施工途中ですが、どんな階段になるのか完成形がわかるでしょうか。この時点で施主さんはどんな階段ができるのか想像できていなかったと思います。我々も楽しみにしていて下さいねと伝えているだけでした。
通常は工事内容について完成形がわからない部分というものはありません。設計期間中に想像しやすいように図面や模型やパース等、様々な方法で形を伝えます。内容は秘密で完成を楽しみに。という箇所があるのは珍しい事です。今回のこの階段は基本設計でも実施設計でも見積時にも無かったモノで、急遽現場で盛り込んだアイデアでした。現場で基礎工事の作業に取りかかった際に思いつき、急いで施工図を書き上げ、施主さんには階段を造るメリットと意匠は任せてもらいたい事を説明し承認頂き、スピーディに決定。結果、基礎と同じ時期に材料の段取りを組込む事ができ、基礎工事と合わせて施工計画をたてれたため、効率良く形にすることができました。

建築は同じ物を造るにしても、タイミングが違うだけで作業効率が大きく変化しそれにより金額が変わります。今日やれば手間のみでできる事が、次の日には10万円かかってしまう、そんな場面が多々存在します。考える力とスピードで、施主をはじめ、関わる全ての人の利益に繋げることができる、これが「ものづくり」の醍醐味でもあります。

2015/04/14

S邸新築工事(N-05)
/ <藤匠住宅>設計施工