予想外

予想外

S邸新築工事。こちらは敷地の段差解消のために施した、L型擁壁施工後の写真です。実は、実施設計と進んだ段階で予想外の出来事が発生し当初の擁壁計画を変更するに至りました。
実施設計は基本設計を下敷きに施工面に関わる細かな図面を詰めていく作業となり、基本設計と比べると施主と会う期間が空きます。その期間中、知らぬ間に写真右手に見える隣地の住宅工事が進んでいたようです。平坦な敷地であれば気にしませんが今回は段差のある隣地環境。通常は高い位置にある敷地の所有者が土が流れ落ちぬよう家を建てる前に土留めの工事を行う事が多いです。この「家を建てる前」がポイント。擁壁の多くはL型の形状をしており、埋めるためには手前の地面を大きく掘り出す必要があります。しかし先行して建物の工事が始まると建物に干渉し簡単にはいかなくなります。今回は家が先に建ち始めました。どのような計画なのか、施主が隣人とその施工者に尋ねると無対策だったようで、念のため我々が用意していた案を採用。こちらの敷地から工事を行う計画内容、協力して頂く点、それに関するリスク、費用面について提示し、L型擁壁工事を引き受ける事にしました。
隣の建物が建築中という状況で、土が崩れ落ちぬように矢板を設け足場を一部解体してもらい補強を行った上で擁壁工事をスタート。天候や日程にヒヤヒヤしながら何とか完了し、ひと安心です。終了した写真を見ると簡単そうな工事ですが、施工は周囲の状況で難易度や費用が大きく変わるという良い例だと思います。見落としたり甘くみると後々費用的に大きな負担になります。敷地購入時や計画に入る段階で相談出来る設計者や施工者の方がおり、早めに敷地を見てもらうと、こういった点でメリットに繋がります。

2015/04/03

S邸新築工事(N-05)
/ <藤匠住宅>設計施工