仕口の工夫

仕口の工夫

K邸新築工事です。前回は差し込まれた仕口の写真を掲載していましたが、今回は差し込む寸前の仕口写真です。このようなホゾ形状になっているのは、通し柱に二方向から差し込む納まりとなっているためです。
ホゾと柱に四角の小さい穴が開いているのが写真で解ると思いますが、これは込み栓の穴です。込み栓とは材木の部材同士がぶつかる写真のような仕口部分を固定するために、二つの材料を横から貫いて打ち込む堅木材のことです。前回の記事の写真で柱に2cm角の木が刺さっていると思いますが、その部分のことです。
ここで、よく穴を見て頂けると面白い加工が施してあります。差し込んでいる梁側の四角い穴の右側は、角に面を作っております。これは込み栓を柱から打ち込んだ時に梁のホゾを込み栓が引っ張って、柱と梁がしっかりとくっつきやすいように加工しているのです。またきっちりとくっつけるためには込み栓の穴を、ほんの数mmずらしておくのもコツの一つです。

プレカットが無い時代はこのような家の作り方ばかりだったので、昔の大工さんは凄かった、ここもベテランの大工さんだろう、と思われるかもしれません。ところがどっこい、我々が手加工で依頼する大工さん達はピカイチの技術と熱意を持った若手主体のチームが多いのです。今回もまさにそのチームのひとつ。現在は、昔よりも設計のプランや仕上の精度も高いものが望まれています。工期も昔のように曖昧に長くは確保出来ません。若い職人達が、そういった仕事へ無理なく携われるように、我々設計・施工管理をする人間が高い意識を持って仕事と向き合っていかなければいけない時代が来ていると考えています。

2015/03/06

K邸新築<陶山設計工房>
/ 設計+<藤匠住宅>/施工